霞海城隍廟は、台湾台北市の縁結びの廟。月下老人という縁結び神様がいるとされる。カラスミなどの乾物が安く手にはいるので有名な、迪化街にある。大稻埕という古い地区に位置するため「大稻埕霞海城隍廟」とも言われる。近くには大稻埕廣場という石碑が建つが、これは以前ここで米などが作られていたことを示す。
霞海城隍廟は、元々は城隍爺を祀っている。城隍爺は古代神話で海の街を守る神で、迪化街の守り神であり司法の神様である。「無事息災」「金運上昇」の神様とも言われる。
1821年に100人ほどの人が台湾に渡ってきた時、金を塗った仏像である霞海城隍が奉納された。1971年、高さ43センチ程度の白く長いヒゲに赤い頬で微笑む月下老人が奉納された。月下老人の右手には杖、左手には誰と誰が結婚するか書かれている婚姻簿を持っているとされていて、未婚の男女には赤い糸を授け、良き伴侶が得られるように手助けしてくれるという。
参拝に必要なものは入り口で購入できる。
まず、3本の線香に火をつけ、廟の前にある炉「天公炉」で、廟に背を向けた状態で、名前や年齢、住所、お参りの目的を天公(天の一番偉い神様)に伝え、三回礼をする。それからと城隍爺と月下老人に願いごとを伝える。となりの部屋の、智慧を授けるという菩薩にも参拝できる。菩薩の前には「夫婦円満」「家庭円満」の神徳があり、男の悪癖を治す御利益があるという城隍夫人が置かれている。また、1853年に霞海城隍爺を守り犠牲となった38名を称え、悪を退けるという義勇公も祀られている。最後に外に出て、天公炉へ線香を立てる。廟の中央に置いてある喜餅は、結婚できた花嫁が備えるもので、参拝してすぐに食べると御利益があるという。
鉛錢と紅絲線(鉛の硬化と赤い糸)のお守りが売られている。
台湾台北市大同區迪化街一段61號