恋路ヶ浜(こいじがはま)は、愛知県田原市の砂浜。渥美半島の先端、伊良湖岬から付近にある日出の石門までの、約1km。
観光スポットとして近年「恋路ヶ浜」などと命名されたものではなく、その名の歴史は古く江戸時代の1808年(文化5年)には和歌に「春さめにぬれてひろはんいらご崎 恋路ヶ浦の恋わすれ貝」などと歌われており、伝説では、その昔、高貴な身分の男女が許されぬ恋がゆえに都を追放されこの地に暮らした事にちなむという。
柳田國男が1898年(明治31年)ここに遊び、拾った椰子の実の話を一緒に来られなかった島崎藤村にしたところ、それから藤村が想像を逞しくして創作したのが「椰子の実」(『落梅集』所収)とされ、やしの実博物館や椰子の実詩碑が日出園地にある。
後に椰子の実の詩が現実に起こりうるものなのか某テレビ局のバラエティ番組で検証されたところ、南国から流れた椰子の実が、実際に漂着することがあるということが証明されている。
いのりの磯道(磯丸歌碑の道)がある。漁夫歌人糟谷磯丸の詠んだ「まじない歌」が並ぶもので、歌碑の前で願いをかけると恋が叶う恋愛パワースポットだという。
日出の石門(ひいのせきもん)は、太平洋の荒波の浸食によって真ん中が洞穴となった奇岩で、石門の穴から朝日がのぼる瞬間と出会うとパワーが得られるという。毎年10月中旬と2月中旬頃がシーズン。
近くのココナッツビーチ伊良湖は、恋のお守り、きれいなピンクのサクラガイを拾うスポットになっている。
愛知県田原市伊良湖町古山281438